千葉県南房総市Days 愛を込めて「南房総市、だめだこりゃ」を綴る。(Ap Lei Chau Days - 香港の日本食小売店運営での日々の出来事。)

他人に厳しく自分に甘く、千葉県南房総市から愛を込めて「だから南房総市はいつまでたっても過疎地なんだよっ!」をつぶやきます。(香港の漁村の小島の街市(ローカルマーケット)内で日本食品小売店を展開。前代未聞のこのビジネスを運営する中で見える事、感じる事、日々の出来事の備忘録。)

南房総市の労働条件、これで家族は養える??南房総市人口ビジョン、目標人口:2024年度末に34,700人、2027年度末に31,700人に思う事。

千葉県の最南端、南房総市。生活の基盤をここに移して約2年。なんとなくしっくりこない、なんとなくここじゃなかったかも感が渦巻いている日々。

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セミリタイアや定年後の移住先として「南房総市がおすすめだよ!実際に現在進行形で実施している自分が自信をもっておすすめするよっ!!」と、今のところまだ世の中に言い切れない、その根源となっているのは、何が何でも早急に人口を増やすんだ!という、そういう動きが全方向的にあまり見られない、その部分にありそうだということは自分で感じているのですが、それはただ自分自身の知見や視野が狭いだけで市そのものは積極的に動いているのかもしれない……と思わないでもなかったけれど、そういう事でもなく、市と自分は根本的な考えや見ている方向が違っているんだ、と思った資料があったので折角なのでメモ。

今回、興味深く読んだ資料はこちら↓↓(南房総市公式サイトからダウンロード)

第2期南房総市総合戦略~デジタル田園都市国家構想総合戦略~

令和2年3月(令和5年3月一部改訂、令和6年3月1部改訂)

その資料2ページ目「人口の目標」

「南房総市人口ビジョン」における人口の将来展望を踏まえ、計画期間内の取組成果として見込む目標人口を 2024 年度末に 34,700 人、2027 年度末に 31,700 人とします。

第2期南房総市総合戦略~デジタル田園都市国家構想総合戦略~

そうか、そういうことだったのか。

目標人口2024年度末に34,700人、2027年年度末31,700人。

その後の南房総市人口推移の将来展望を市としてはどういう形で試算しているかというと、それはこちらの資料を参考にしたいと思います。

南房総市人口ビジョン【改訂版】(南房総市公式サイトからダウンロード)

資料55ページ「将来展望人口」に「2055年を底として、人口が増加に転じます。年少人口・生産年齢人口が増加に転じ、人口の若返りが進みます。」とあります。

こうした資料を拝見した上で、市長や企画財政担当の皆さんの思いや資料の内容を意訳してみると

「日本全国急激に人口が減少しているから我ら南房総市も人口が減り続けるのはもっともな事であり、日本全国人口減を鑑み市の策を立てると、2025年から30年間、南房総市の人口は減り続けて2055年には2025年と比べ人口は3割減って23,762人になるけど、それ以降は人口増加に転じるし高齢者は順番に亡くなっていくので、結果23,762人の内、若者の割合が2025年より増えていくから南房総市の納税者の皆さんは安心してこれからも納税を続けてくださいね!」という感じかな。

いや、わからないですよ、実際のところ市長や資料担当の企画財政課の皆さんには全く別の思いや考えがあるのかもしれないし、ただ単に、資料を拝見したところ私にはそう読み取れた、というだけの話でございます。お願いですので、いつもいつも馬鹿なことを書くな!と突撃して来ないでくださいましね。

 

日本全国、地方は人口流失に頭を抱えている、日本の人口減少は切実な問題、というのはわかります、確かにそう。その上で試算をしたところ2055年は市の人口減少は止まり増加に転じる、それは喜ばしいことでしょう、それもわかる。

わかりはします、わかりはしますが、日々生活している中でつくづく感じるのは、

そうは言っても現在の母数って大事だと思うのよ!という単純なことで。子育て世代の移住促進とか、首都圏における移住セミナーとか、そうしたことも大事、大事ではありますが、もうそうしたこまごました移住誘致のみに頼っているだけでは成り立たない、そんなフェーズに来ていると思うし、例えば大学誘致とか企業誘致とか、地場企業に賃金引上げを半強制的に働きかけるとか、現在進行形で市が行っている積極的な動きってあるのかなぁ~と、素人ながら思うわけで。気になり調べていた結果、文頭の資料に辿り着いたわけです。

市は人口増加に転じるであろう2055年という30年後に一筋の光を見ていて、私は日本人ではありますが思考は「今日の投資は明日には確実なリターンを手に入れたい」が基本の超セッカチ香港ヤンだもの、リズムが合わないはずだ。その辺りが「なんとなくしっくりこない」「なんとなくここじゃなかったかも」に繋がってきているのでしょう、たぶん。

毎月住民基本台帳人口(令和6年度) | 南房総市ホームページ

ところで、こちら。

南房総市人口ビジョン改訂版の57ページ。

「魅力的なしごとづくり」の中に市民等意識調査結果「転居したい理由として」の回答に『就きたい仕事がないから』、中学生アンケートでは『南房総市では、いろいろな職業の中から自分の道を選べる可能性がすくないから』とあります。

これもね、意訳してみますと「南房総市の企業に勤めても収入が低すぎて家族を養えないし、趣味があっても趣味に回せるお金はない、という現実がみえる」だから転居をし他所で仕事を見つけます、というそういうことだと思います。むしろ、人口流失の一番の要因というのは地場企業で働いても収入が低すぎて生活できないから致し方なく他所で仕事を探すしかない、そういう図かと。

実際に、サクッと見回したところ、南房総市の民間企業での仕事と言えば、労働条件、お世辞にも良いとは言えず、家族を養えるはずがないだろう……というのが印象。

第2期南房総市総合戦略、11ページ目。

そうした南房総市の労働環境や、香港と比べ日本全般的な労働条件や仕事に対する意識など、これらに関しては1年かかっても書ききれないであろう程の話題がテンコ盛りなので、また別の機会に少しづつ。

想像するに南房総、他の過疎地と同じく「賃金上げなくてもどうせ転職しないんでしょ?」という雇用主と「きちんと仕事をしても賃金も上がらないんだもの自分の業務を増やす必要全くなし!」という思考の労働者が残り、地域全体の向上にはまったく繋がらない負のスパイラル。でもその負のスパイラルは底辺のところで(「底辺のところ」って他に言葉がないかしら?思いつかなかったのでこの言葉を使いましたが…)」それなりにバランスが取れていて、その上、南房総って幸か不幸か地理的に都心に近いということもあってか、それなりに回っていけるから余計ややこしい。そして多くの地場企業、本当に経営が苦しくて賃上げできないのかというと、見たところそうでもなさそう、というのは日本全国過疎地の共通部分かと。(←すべては想像、妄想の話です。実社会に存在しているどこそこの会社ということではありませので、その辺りのことはホント、願いいたします。)

 

市に、人口流失に関して早急にできる対策としてどんなことに取り組んでいますか?とお尋ねしても「大丈夫です!我々の試算では2055年を底として、人口が増加に転じます。年少人口・生産年齢人口が増加に転じ、人口の若返りが進みます!!ご安心下さい!皆で希望を持ちましょう!!」とドヤ顔でお答えされそうなので尋ねることは止めておきます。付かず離れず、程よい距離を保ちつつ、税金が使われているところ、例えば市の動き、市議の皆さまの動き、拝見していきたいと思います。

 

千葉県の最南端、南房総市。都心から車で2時間強、風光明媚で時間がゆったり流れ心休まる良いところ。それは確かにそうなのですが日本の人口という全体数が急激に減っていく中で30年先の2055年に一筋の光を見るというのは、それは思考がゆったりしすぎよね、南房総、だめだこりゃ、というところ。

愛を込めて「南房総市、だめだこりゃ」を綴るブログは、ゆるりゆるりと、まだまだ続きます。

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