Ap Lei Chau Days - 香港の日本食小売店運営での日々の出来事。

香港の漁村の小島の街市内で日本食品小売店を展開。前代未聞のこのビジネスを運営する中で見える事、感じる事、日々の出来事をつづります。

味噌:こんな商品あったらいいのに

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こんな商品あったらいいのにカテゴリー。

前回は素麺お話で、素麺にも小さな麺つゆがついていたら

通常お酱油やお出汁がない外国の方のご家庭でも

素麺を楽しむことが出来るのにというお話でした。

hongkongjapan.hatenablog.com

今日の「こんな商品あったらいいのに」はお味噌のお話。

お味噌のパッケージに、

味噌汁を作る時の味噌の量の目安が書いてあったら、

もっともっと多くの人がお味噌を手にするんじゃないかしら?

と思うわけですね。何故、書いてないんでしょうか。

お味噌作っている人にとっては

「はっ??まっさかぁ~??」という感じだと思いますが

お味噌って、使い方わからないわよ、使ったことないと。

これは外国の人に限った事ではなく、

日本人だって料理したこと無い人にとっては、

どれくらい使っていいかわからない調味料の代表格だと思う。

 

へっ?お味噌ってあのお味噌でしょ?

お味噌と言えば、そう、あの、お味噌汁をつくる

日本人には欠かせない「お味噌」で、

香港にも沢山の種類のお味噌が入っているし

当店でも欠品したくない商品の1つで年間を通して定番商品。

味噌よ、味噌、イヤ、味噌の使い方くらいわかるでしょ

と思うのは普段料理をしている人なんですよね。

 

当店でも、お味噌に興味があるけど

使い方がわからないという方が、本当に多い。

それもそのはず、お味噌のパッケージって

お味噌汁の作り方とか、2人分作る時の目安の量とか

全く書いていない商品が多いのですよね。

「お味噌って、どれ?」

「お味噌ってどうやって使うの?」という質問は

開店当初からあり、1年以上たった今でも定期的に聞かれる。

香港の場合、日常的にスープを飲む習慣というのはあるけど

香港の一般的なスープというのは「老火湯」というもので

様々な食材を組み合わせ通常2,3時間煮込む作り方。

だからスープというのは時間をかけて作るというイメージがあるので

初めて挑戦してみるという方には

お味噌を入れたら煮込まないで、一度沸騰したらそれでいいからね

という事をお伝えするようにしています。

お味噌を始めて購入される方からは

「あとは、豆腐やさんで豆腐をかったらいいの?」という

質問をされることも度々で、

「豆腐も簡単だから豆腐でももちろんいいけど

具は何でもいいのよ、家にあるお野菜、玉ねぎでもジャガイモでも」

というと、「えっ?ジャガイモでもいいの??」と

大抵驚かれる。

そういえば、外国の方にとって「みそ汁」というのは

基本「日本レストラン」で味合うもので

レストランでジャガイモのみそ汁を出す機会というのは

相当限られるわけで、そうか、皆その存在自体を知らないものね。

 

使うべき量という事に関しても、私たち日本人は、

「一般的なみそ汁の味」そのものをイメージできるから

1人分に使う味噌の量というのは誰に教わるでもなく、

料理の回数を重ねていけば、なんとなく検討もつくけど、

外国の方にとっては、その経験と好みに任せた「適量」といわれても

飲んだ経験も圧倒的に少なく作った経験もほとんどない場合が多いだろうし、

「適量」というのが、レンゲ一匙くらいなのか、

レードル一杯くらいなのか、まったくイメージできないだろう。

 

その上、お味噌って1つ1つのパッケージが500gとか1㎏とか

見た目では、その姿があり過ぎるほどの存在感を出していますでしょ。

お味噌汁とか炒め物の隠し味に少し入れるとか毎日使う事が

習慣化されていると案外すぐに使い終わっちゃうのだけれど

実際自分で使ったことがない人にとっては、

「いやぁ~、これ、まるまる買ってどうするよ。

使い切れる自信がない、ちょっと止めとこ」

と、思わせちゃう存在感でもあるでしょう。

最近はもちろん小さいサイズもあるようですが、

やはり割高になるし、使い始めたら使い始めたで、

小さいサイズなんかチマチマ買ってられないわって!

と、なるのですけどね。

 

先ほども触れましたが、これはなにも外国の方に限ったことでは無く、

例えば日本人でもこれまで料理をしたことがなかった大学生や、

単身赴任になったお父さんが、急に独り暮らしを始めた時に、

買い物に行き、躊躇することなく何人の人が

スーパーで「味噌」を購入するだろう。

インスタント味噌汁を購入することはあっても

料理した経験もないのに「味噌」そのものを買うというのは

相当好奇心旺盛の方でないと購入までには至らないのではないかと思う。

「 みそ汁離れ」という言葉を聞いて久しい

「みそ汁離れ」に危機感を持ったという味噌メーカーのマルコメが

「みそ汁サーバー」なる物を作りネットの中で話題中。

ネットで話題になっているのを拝見し、最近発売になったのかしら?と

思ったら、なんと2014年発売、3年を経てこの夏、ネットの中で話題になった

商品だったのですね。

with news(2017年7月11日付け)

「みそ汁サーバー」なぜ家庭用に?ネットで拡散、マルコメに聞く

withnews.jp

元々は業務用に作っていた「みそ汁サーバー」だったのを

自宅でも手軽にみそ汁をという思いで家庭用も開発したらしい。

業務用はこちら↓↓↓

www.marukome.co.jp

こういう色々な形で、色々な角度から

埋もれた市場にアプローチするということはとても大切だと思う。

大切だと思うのだけど、お味噌って、我々日本人だし、

特にお味噌を作っている人、卸し側、小売側しかり、

あまりにも「当たり前」と捉えてしまっている

(だから省いている、でも消費者は実はあまり使い方がわかっていない)

部分が意外なほどにあって

お味噌を使ってみたいけど、使い方がよくわからないから

ついつい買うのをためらってしまう

という層に効果的なアプローチをするという、基礎の基礎が

見落とされてしまっているのではと思う事も多々あるかな。

使ったことがない人には、

味噌の使い方って

案外わからないわよね。

地味だけど、その部分を人々に伝授するって必要なことだと思う。

きっとお味噌作っている人には基本的すぎるほど基本な事で

知らない人がいるはずもないというくらいの事だと思うけど

でも、お味噌ってこんなに気軽に使っていいものだったんだと

知らない人も多いと思う。

 

特に昨今和食ブームで「出汁」が注目されている事も

味噌業界には良し悪しで「みそ汁」を何だか

小難しい存在にしているような気もするかな。

 

一汁一菜のすすめ

dancyu2017年7月号「酒場はどこだ」

dancyu 2017年7月号 | 書籍&雑誌 | PRESIDENT STORE

この号で特集されている

「土井善晴さん、一汁一菜のことを教えてください」

この特集が本当に良かった。

いろいろな考え方があるのだろうけれど、

普段のお味噌汁って、何も構える必要はなくて

今あるお野菜の端っこや、使いかけの大根やニンジンの皮でもよくて、

今日はいろんなお野菜があるから全部入れちゃえという

たっぷり具沢山でも、お芋でもかぼちゃでも、今ある食材で

サクサクサクっと作れちゃう。でも、

たまにはきちんと出汁をとってつくってみるお味噌汁もこれまたよしで

毎日の生活の中で気分に合わせて楽しめる、

そんな感じでいいと思うんだ。

 

みそ汁を飲むと何だかホッする、そんな年になってきた

味噌メーカーのマルコメが危惧する通り

「みそ汁離れ」そんな言葉を聞いて久しい。

実際、自分自身、若かりし頃ヨーロッパに住んでいた時には

「パンでも結構過ごせるものね、みそ汁とか全然なくても大丈夫!」

と、思っていた事があった。

そしてあれから随分な時が経ち、

みそ汁を作らない香港での食事にもすっかり慣れた。

すっかり慣れはしたのだけど、最近になって

みそ汁を飲むと「ホッっ」とする自分がいるのに気がづいた。

 

年を重ねるというのは不思議なもので

「みそ汁なんてなくても大丈夫!!」

と思っていたことがあったなんて信じられないほどに、

みそ汁をいただくとホッして、体の中にじんわりと何かが入ってきて

何というのでしょうか、体がリセットされる気がするというか

気分が落ちつくというか、これDNAの成せる業なのでしょうか。

 

そういえば、味噌汁このところ飲んでなかったなという方、

最近はインスタント味噌汁で簡単にすましていたなぁ~という方、

今度スーパーに行ったら、是非、味噌を手にしてみて下さいね。

呑み助のワタクシが言うのもなんですが、

お味噌汁一杯飲むと、飲むお酒の量を一杯減らせるという

そんな図式が我が家では成り立ちつつあります。

 

味噌:こんな商品あったらいいのに(まとめ)

味噌メーカーさぁ~ん!!

「みそ汁離れ」に嘆いている場合じゃありません。

味噌の適量がわからないのは外国の方ばかりではないと思うの。

単身赴任のお父さんたちだって、お玉一杯入れちゃうわよ!

危ない、危ない!

誰もが味噌の使い方を知っている時代はとうの昔に過ぎ去りました。

一般的な味噌汁を作る時に使う味噌の量の目安、

商品パッケージに書いてみる事をおすすめいたします!

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